鰻は栄養の宝庫
高級食ではありますが、熱い夏を乗り越え元気に過ごすために食べたいものです。
鰻は江戸時代から食されていました。特に濃口醤油が誕生し蒲焼が登場してからは人気料理だったようです。
古典落語の演目に
鰻の幇間(うなぎのたいこ)というものがあります。
「たいこもち」とも言いますが、酒の席などに呼ばれて口八丁手八丁で客を楽しませて、ご祝儀や食事をもらうのを生業にしているもので、男芸者とでもいいますか。
置き屋に身を預けるか、全く自分で客を探すか、後者を「野だいこ」といいました。
この話は”野だいこの一八”の失敗談。
夏の真っ盛り。「野だいこ一八」としては自腹で飯を食うなんてのはしたくない。
どこかの旦那に御馳走になりたいと、街中をで物色しておりますが、暑い盛りは避暑だなんだと出払って、なかなか見つからない。
とそこに浴衣で手ぬぐいを持った男がやってくる。
見覚えがあるようなないようなと、思い出せないうちに近づいてきて、
「旦那、御無沙汰しております」
「よっ師匠じゃないか」と…..
男は一八を知っている様子。
一八はどうにも思い出せないが鰻を御馳走になることになって、喜んでついていく。
路地裏の汚い鰻屋だが贅沢は言えない。
早速名前を聞き出そうとヨイショするが
「いい酒ですな、これは結構な香の物で…..ところでお宅はどちらで」
「先の所だよ」
「そうそう先の所ね」
”野だいこ”が客を忘れるなど、以ての外なのではっきりと聞けない
蒲焼を口に入れて「口の中でとろけます」とお世辞たらたら…..
男は食べ終わって便所へ行くといって座敷を立つが、なかなか戻ってこない。
気になって見に行くと、帰りましたよと仲居がいう。
「粋だねっ、気を使わせねぇように勘定先に払って帰ったのか」と勝手に思い込む
しばらくすると仲居がやってきて、
「お勘定、お願いします」
「えっ、もらってないの…..」
やっと騙されたと気づく一八。
「どうもおかしいと思った。家、聞くと先の所だ、先の所って言いやがって…..
払うよ」
さっきとは裏腹に苦情たらたら、
「お燗がヌルいよ、それに水っぽいね
徳利の口が欠けているよ。
徳利は無地がイイのに、有っても山水なのに、恵比寿さんと大黒さんが相撲を取っている。二人なのに猪口が違っているよ、
九谷と伊万里なら分かるが、こちらは金文字で”三河屋”としてある、
こちらは”てんぷら”と入っている。
鰻屋で出すもんじゃない。
新香を見なさい、なんだいこのキウリ、キリギリスだってこんなの食べない。
奈良漬け、良くこんなに薄く切ったね。
一人で立ってないよ、隣の沢庵に寄りかかっているじゃないか
梅と鰻は食い合わせだ。客を殺すのか
鰻を見ろよ、口に入れたらとろけると言ったが、干物みたいにパリパリだ。
汚い家だね、家の佃煮だね」
勘定を聞くと高い。
仲居にただすと「6人前お土産で持っていきました」とさすがの一八
「持って帰ったぁ。敵ながら天晴れ」と泣く泣く勘定を払う
「またいらっしゃい」
「二度と来るもんか」
一八が帰ろうとすると、今朝、買った上等の自分の下駄がない。
「あれでしたら、お共さんが履いて行かれました」
とミイラ盗りがミイラになったお話。
何度聞いても面白い!私は古今亭志ん朝さんので知りましたが、名人がたくさんいらっしゃるとのことです。
鰻は太古の昔から食されていた。
縄文時代の遺跡から骨が発掘されている。
どのようにして食べていたのかはしりませんが…..
鰻は栄養豊富
ビタミンA
効能
- 眼や皮膚、粘膜を正常に保ち、視覚障害の予防・カロチンの吸収を助けるなどの効果がある
- 抗酸化作用を持つ「抗酸化ビタミン」のひとつであり細胞の老化を防止する働きがあるため、肌に良いだけでなく、がん・老化・免疫機能の低下に繋がる働きを抑えてくれます。
ビタミンB群
効能
- ビタミンB1は疲労回復効果
- ビタミンB2は口内炎や髪、爪、皮膚などを健康に保ってくれます。
カルシウム
効能
歯や骨を丈夫にしてくれる
うなぎ100gあたりにカルシウムが150mg
牛乳100gあたりにカルシウムが110mg
DHA
効能
- DHA(ドコサヘキサエン酸)といえば、脳の働きをよくするために働いてくれ栄養素記憶力・視力の回復効果があり、がんや高血圧、糖尿病などの予防・改善にも効果がある
- 悪玉コレステロールを減らす作用もあるといわれています。
EPA
効能
- EPA(エイコサペンタエン酸)は、脳梗塞や心筋梗塞といった血管の病気の予防
- コレステロール、中性脂肪を減らす働きもあり、血流を良くしてくれるので病気の予防